Maekazuの社会学

社会学を学ぶ大学生が、その時々思ったこと自由にを書きます。

ブログの移転

ご無沙汰してます。ブログを移転しました。たいしたことを書いていないのですが、勉強したことの記録や日記を更新しています。 URLは以下のとおりです。 http://maeda-kazuho.blogspot.jp 引き続きよろしくお願いします。

ハーバーマスのインタビュー記事「パリ攻撃の余波」

11月26日、Le Monde紙に掲載された、パリ攻撃に関するハーバーマスのインタビュー記事が早くも英訳されていた。要点を翻訳・抜粋して紹介しようとおもう。1.フランスの憲法改正について。(フランスは憲法を改正して緊急事態の最長期間を12日から3ヶ月に延ば…

ぼくは勉強ができない

一日一日はだらだらと過ぎていくのに、それがひと固まりになった毎日は、ぬるぬると滑るように通り過ぎていく。大学の半期は、何かひとつのことに打ち込むにはあまりにも短いけれど、無益に過ごすにはとても長い。ぼくは、ドイツ語と哲学史の勉強に、この中…

消化不良

新学期が始まり、それなりに忙しく過ごしてきた。 やるべきことは目の前で山となり、また、いくつかの勉強会や読書会にも出ることになったので、いまはインプットに専念している。 そういうわけで、消化不良を引き起こしていた僕は、記事を書くことができな…

桜と雪は相いれないわけじゃない

日本に帰国しました。 季節はすっかり春で、あたたかな春の風がとても心地よいです。 ここ数日はどうしてしまったのでしょうか。今日、近所の小学校では雪の中、入学式が行われていました。 旅行記は基本的にブログにつづると決めていたのですが、今回はFace…

不憫なセザンヌ

僕はいま、ロンドンにいます。この街はつねにひどい渋滞で、日曜日の渋谷駅みたいにごちゃごちゃしています。今日は大英博物館とナショナルアートギャラリーをまわり、それで一日が終わりました。ゴヤとルーベンス、ターナーやモネ、ゴッホ、セザンヌの絵を…

ドイツにおける反イスラムデモについて

ドイツに来たからには、いつか遭遇すると思っていましたが、一昨日の17時から、反イスラムデモが、デュッセルドルフの街で行われました。昼過ぎから街には警察がたくさん出てきて、物々しい雰囲気になってきました。日本人が襲われることはなかったのでしょ…

フランクフルト旅行記②

一般的なフランクフルト観光についても何か書き残しておきたい。写真ももちろん、みんなに見せることができて素敵だが、文章で残した方がいろいろ伝わるし、後あと思い出せると考えている。定番のシュテーデル美術館を訪ねたが、自分はまだまだ無知なんだと…

フランクフルト滞在日記① 現代社会の批判理論の本拠地へ

フランクフルト学派の本拠地、社会研究所に行った。僕が卒論のテーマにしようとしている公共圏(詳しく言うと「対抗的公共圏の形成過程」である)について論じる人が避けては通れない、ユルゲン・ハーバーマスが2000年くらいまで研究していたであろう場所で…

国外逃亡

3月5日からドイツに滞在してます。この旅の目的についてですが、・ドイツ語を使う、多くの語彙を身につける。つまり、誰かに話しかける時の第一声は何があってもドイツ語で!問題がない限り、たとえ片言でもドイツ語を使おう。・世界を作ってきた叡智にでき…

プロボノとしての宗教

先月は阪神淡路大震災から20年を迎え、来月、東日本大震災から4年になります。テレビを見ながら、プロボノとしての宗教活動に可能性があるなと思いました。テレビでは、神戸のお坊さんが家族を失った人びとの心の傷を癒すNPOを主催していると紹介されてまし…

立春に際しての声明

先週金曜日をもって3年後期が終了しました。 試験最終日は都内でも積雪があって、赤煉瓦の瀟洒なキャンパスの雪景色はいっそうよく映えていました。ただ、この大学の雰囲気にはなんとなく馴染めていません。そう感じつつ3年が経ちました。 かくして突入した…

インド日記

以下はインドでホメオパシーの勉強をしている日本人女性のブログのリンクです。 [http://bit.ly/1BFC7yB:title] 女性だけではなくて、これからインドに渡航する全ての人が読むべき内容です。 僕はインドには行ったことがありませんが、旅行した友人諸君、み…

イスラムは悪くない

http://www.tokyocamii.org/…/%e3%82%a4%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%… リンクは一連のテロ事件にかんして出された東京ジャーミーによる声明です。 声明は、クルアーンの「人を殺した者、地上で悪を働いたという理由もなく人を殺す者は、全人類を殺したのと同じで…

清く貧しく生きて行かん

人身事故に遭遇した。僕の乗っていた列車が人を轢いた。駅間だったので、降車することもできず、人生の中でもトップクラスに暇な2時間半を過ごした。年末に多いのは何故か。それとも寒いからか。(社会生活が活発になる季節に自殺は多くなるとデュルケームの…

中国行きのスローボート

「靴を忘れないようにね」忘年会シーズン、いつか、女の子に言おうと温めているセリフです。 24:00ぴったりの終電を逃しそうな女の子にかける。もっとも、郊外に住む僕の終電は新宿駅11:30発なので、シンデレラとの夜遊びはできないのだが。これは村上春樹…

六大学野球を見に行った

2010年11月、50数年ぶりだとかいう、六大学野球の優勝決定戦としての早慶戦を、NHKの全国放送で観たひとりの少年は、早稲田大学に憧れた。日本ハムの斎藤佑樹がキャプテンの年だった。点が入るたびに、スタンドを埋め尽くした早大生が肩を組み「紺碧の空」を…

自由からの逃走

近代以降、人は自由に苦しめられている。これほどまでに自由を手に入れたのにちっとも幸せになれない人が大勢いる。 近代化、つまり工業化を経て、多くの人々が都市に暮らすようになった。そこには小さな農村社会のしがらみや因習などは存在しない。眼前には…

About Comfort Woman

従軍慰安婦について思ったことを記録しておきます。最近、2本の論考を読みました。 ひとつめは、冷泉彰彦氏のコラムです。(朝日「誤報」で日本が「誤解」されたという誤解 | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト) この…

ISISについて思うこと

数週間前、イスラム過激派の問題は日本社会においてはリアルになり得ないと、ツイッターで発言した翌日に、北大生がISISに参加するための準備をしていた罪で捕まったことがニュースになった。 少し外に目を向ける。BBCによると、15歳のごく普通の少女が家出…

自己批判

これまでのエントリーの反省をします。マックス・ウェーバーは、社会学の研究において、「事実と存在」と「規範や道徳(価値観)」を分けて考えるべきだと考えました。つまり「~である」と「~であるべき」とを分けて研究をしなければならないということで…

青春の夢に忠実であるために

どうもこんにちは。 すっかり秋も深まりましたね。古来から日本人は、とりわけ文芸の世界では、春よりも秋に愛着を持っていたようです。そりゃそうです、温帯ですからね。フランスのニュース番組で、日本でおなじみの竹や蓮そしてイチジクの木などが「異文化…

出国ラッシュ

今月はじめ、浦和伊勢丹の屋上ビアガーデンで4人の男女が語り合った。 高校時代、ドイツに交換留学したメンバーだ。 ふたりは長期の留学で、それぞれドイツのボンと西海岸のカリフォルニア。 先日のカリフォルニア州で日本人学生が起こした車の死傷事故のニ…

社会学が扱う範囲

人間は社会に拘束されて生きる。 僕の祖父の出身地は北海道北西部の羽幌町という町で、かつては苫前炭田の炭鉱の町だった。しかし、1960年代に起きた石炭から石油へのエネルギー革命は、彼の出身地に大打撃を与えた。たぶんそんな要因もあったのだろう、祖父…

日本人にとって夏とは

蝉時雨、猛暑にも少し慣れてきた。 日本人にとって戦争の終わりの季節だ。 今年で69年。そして僕もひとつ歳を取る。 フランス革命で王権が停止された201年後の8月10日に僕は生まれた。 そのフランス革命後の世界秩序を構築したウィーン会議から約110年後、第…

パートタイマー反乱

先進国でなにか消費する対象を生み出すには、とにかく人件費がかかる。 これまで、日本では企業がそこで働く人の福祉を担ってきた。保険然り、健康診断も会社単位で保障した。従業員の家族間の繋がりもあり、コミュニティとしても機能していた。 これらは、…

書くということ

最近、出かけるたびに古本屋で岩波の新書を2、3冊買うことにしている。 できるだけ役に立たなそうなテーマを選んで。 そんなこんなで、読むべき本は僕の目の前に山となり、テスト勉強があまり捗らないまま今学期を終えようとしている。 それでも、社会学の学…

春学期

の講義がすべて終了した。 僕の専門である都市社会学の講義をたくさん受けたかと言えばそうではなく、 宗教社会学の講義をできるだけ受けたかというと、そいつもそうでもない。 ちなみに今学期から「前期・後期」改め「春学期・秋学期」になったらしい。 僕…

社会調査士への道

たしかゴーギャンの絵みたいな夏の日だった。 その夏、僕は高校1年生で、ある女の子に恋をしていた。 そして想いを告げて玉砕した。 かねてから、僕の想いは透けて見えていて「わたしなんかじゃ人生無駄にする」なんて言われてた。それで、脈がある!と思っ…

夏のアドリア海に吹く局地風といえばなんでしょう

日本の戦争責任について問いただす声は静まらない。 それらは主として隣の国々から発せられる声だ。 以前のエントリーで、細かい歴史認識に齟齬があれども、日本の蛮行とも言える事実があったことは双方が認めている以上、日本は永久に加害者として振る舞わ…